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好きと嫌いの心理学〔3〕

 一般的には「自信がある人は好かれ、自信がない人は好かれない」と言われています。ですが、よくよく考えてみるとそんなに単純な話ではありません。恋愛感情で言えば「男性が好きな女性のタイプ」と「女性が好きな男性のタイプ」で自信の有り無しに対する評価は大きく違いますし、同性同士の人間関係においても「自信がある人同士」と「自信がない人同士」で大きな差異があったりします。


好きと嫌いと自信の有り無し〜恋愛編〜

 まずは「恋愛感情」について考えてみようと思います。

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 確かに、自信がある男性はモテます
 ただし、自信があれば何でも良いかといえば、けっしてそうではありません。たとえ自信があったとしても、態度が横柄おうへいだったり傲慢ごうまんだったり、言動が無神経だったり、乱暴な振る舞いが目立つ男性は間違いなく女性から敬遠されてしまいます。

(※少しぐらい態度が横柄だったり、"強引"と呼べる程度の乱暴さでモテる男性はイケメンだけです。)

 自信がない女性は自信がある男性を好みます
 また、自信がある女性も、実は自信がある男性を好みます。自信があるといっても"完璧な自信"を持っている女性は存在しないからです。

 たとえ頭脳明晰ずのうめいせきで仕事も勉強も完璧な女性であっても、たとえ絶世の美女と呼ばれるほどの美しさを持っている女性であっても、肉体的・身体的な強さにおいて男性にはかないません。(※本格的に格闘技などを学んでいる一部の女性は除きます。)

 そのため、すべての女性は男性に対して、多かれ少なかれ"自分を守って欲しい"と期待しています。自信がない男性は、女性が危険な目に合っていても逃げ出してしまいそうなイメージがあるので、好きになることがないのです。

  • 自信がない女性…自分を守って欲しいから(明らかに)自信がある男性を好む。
  • 自信がある女性…自分を守って欲しいから(意外と)自信がある男性を好む。
    ※ただし、自信がある男性でも、横柄・傲慢・無神経・乱暴な男性はのぞく。

 次に、モテる女性について考えてみます。
 モテる男性のケースとはまったく"逆"のことが言えます。自信がある女性よりも"自信がない女性"の方がモテる傾向があるのです。男性は、"自分に守らせてくれる女性"を好むからです。"自分を頼ってくれる女性"を好むからです。いわば、力関係において"自分(男性)よりも下"であることが女性の魅力であると言っても過言ではありません。

 自信がある男性は、それでもまだ、自信がある女性に対して寛容な面もあります。"女性ゆえの自信のなさ(=弱さ)"が少しでも垣間かいま見えれば、たとえ"自信がある女性"だったとしても好きになることがあるからです。とはいえ、やはり"自信がない女性"に対しては無条件で好きになってしまうのが現実です。

 自信がない男性も、自信がない女性が大好きです。自信がない自分でも守ってあげられそうな気がするからです。ただし、自信がある女性に対してあこがれの気持ちを抱くこともあります。ですが、自分の劣等感を逆撫さかなでされるため嫌いな気持ちも共存しています。また、たとえ自信がなくても、意固地いこじだったり、依存心が強すぎたり、ネガティブ過ぎる女性はモテません。(※ 要は、めんどくさい女性・負担が大きい女性のことです。)

  • 自信がある男性…自信がない女性を好む。たとえ自信がある女性でも「自信のなさ」が少しでも垣間かいま見えれば好む。
  • 自信がない男性…自信がない女性を好む。自信がある女性には憧れの気持ちを抱くが、劣等感が刺激されて嫌いな感情も併せ持つあわせもつことになる。
    ※ただし、自信がない女性でも、意固地・ネガティブ・依存心が強すぎる女性は好まれない。

 つまり...

男性でモテるのは自信がある人で、女性でモテるのは自信がない人

...というのが基本的な傾向なのです。
(※もちろん「モテる・モテない」については、他にもさまざまな要素が関係しているので、単純に「自信があれば男性はモテる、自信があると女性はモテない」と断定できるものではありません。ここでは、あくまでも"自信の有無"だけに焦点を当てて考えた結果であることをご理解ください。)

好きと嫌いと自信の有り無し〜人間関係編〜

自信がある人(人間関係)
 次に、主に同性同士の人間関係について考えてみます。

 主に同性同士の場合、自信がある人は、周囲から高く評価されて敬意を払われる機会が多くなります。ですが、ライバル心を持たれることも多く、ケースバイケースで良き協力関係を築くこともあれば、逆に嫉妬に近い敵対心を持たれることもあります。

 逆に、自信がない人は、周囲から低く評価されてかろんじられます。でも、ライバル心を持たれることは少ないため、敵対心を持たれることもなく、ケースバイケースで平等に扱われることもあれば、逆にバカにされてからかわれることもあります。

自信がない人(人間関係)
 また、自信がない人は、周囲から親近感を持たれて人気者になることもあり、逆に、同じく自信がない人から低レベルのライバル心を持たれることもあります。

 一方、世の中には、表面的には自信がありそうでも"心の底では自信がない"人も数多く存在します。こういう人は、プライドが高いだけで中味が乏しい人です。
 そして、自信がない人と同様に、自信がある人に対して嫉妬に近い敵対心を抱くことがあり、自信がない人を軽蔑してバカにするが、実は心の底では親近感を抱いている。

≪自信がある人に対する周囲の反応≫
  1. 自信がある人…自信がある人を高く評価して敬意を払い、良き協力関係を築こうとする。
  2. 自信がない人…自信がある人を高く評価するが、嫉妬に近い敵対心を抱くことがある。
  3. また、表面的には自信がありそうでも"心の底では自信がない人"も同様に、自信がある人に対して嫉妬に近い敵対心を抱くことがある。
≪自信がない人に対する周囲の反応≫
  1. 自信がある人…自信がない人でも平等に扱うが、心の底では軽蔑している場合もある。
  2. 自信がない人…自信がない人に親近感を抱くが、低レベルのライバル心も抱くことがある。
  3. 表面的には自信がありそうでも"心の底では自信がない人"は、自信がない人を軽蔑してバカにするが、心の底では親近感を抱いている。

 以上のように、自信がないからと言って必ずしも嫌われるわけではないし、自信があるからと言って必ずしも好かれるわけではありません。

 むしろ、自信がない方が生きる上で"楽"なことも多く自信がある方が多くの困難に見舞われる機会が多くなります。ただし、人間関係の中で周囲から高く評価され、充実した楽しい人生を送れるのは、間違いなく「自信がある人」であるいことは確かです。「自信がない人」は、苦労が少ないかわりに、あまり充実した人生を送ることができません。

 また、恋愛に関しても(自信がある方がモテる)男性は言うに及ばず(自信がない方がモテる)女性も、やはり基本的な部分での自信はあった方が充実した人生になります。無駄な虚栄心きょえいしん見栄みえ)を捨てて、自分の弱い部分も男性の前でさらけ出せば良いのです。

 恋愛と人間関係は表裏一体ひょうりいったいです。男女の関わりであっても恋愛感情だけで成り立っているわけではなく、人間関係も同時に成立していなければなりません。そうでなければ動物と同じになってしまいます。むしろ、恋人や配偶者などのパートナーを決める際には、恋愛感情よりも人間関係を重視した方が上手くいくことが多いのです。

 ここでもう一度、好きか嫌いかの話に戻ります。

 好きか嫌いかで言えば、本当に自信がある人は基本的に周りから好かれます。見るからに自信がない人は、男性にとっての恋愛で不利に働くことを除けば、まあ、ほどほどに好かれてほどほどに嫌われるでしょう。そして、最も嫌われるのは、表面上は自信がありそうに振る舞っているけれど、心の底では自信がない人です。
 少しつき合っただけでは、"本当に自信がある人"と"心の底では自信がない人"を見分けるのはなかなか難しいですが、彼らの言動を良く見ていればだんだん分かってきます。

 "本当に自信がある人"と"心の底では自信がない人"の違いは、前章で話した「行動の機制」の傾向に現われるからです。本当に自信がある人かどうか見分ける方法(本当に自信がある人と心の底では自信がない人との違い)は以下のようになります。

 本当に自信がある人は、行動の機制のAまたはBで対処します。

A.表面的には行動の機制で対処せずに、現実の問題にひたすら取り組んでいく人。
B.おもに"代償(補償・昇華)"や"合理化"で対処する人。

...つまり、責任感と向上心がある人です。

 自信がありそうに見えても"心の底では自信がない人"は、行動の機制のCまたはDで対処します。

C.おもに"抑圧"や"逃避"、"転位"、"退行"、"投射"で対処する人。
D.おもに"分離"や"分裂"、"反動形成"で対処する人。

...つまり、無責任で向上心が乏しいか、または心が弱くてプライドが高すぎる人です。